スクリーン印刷用メッシュクロス
製版の工程
screen-printing-applicationsスクリーン印刷で使用するスクリーン版の作製工程は次のとおりです。
01準備
印刷物のサイズにより版枠の大きさを決めます。
版枠には、アルミ枠、鋳物枠、木枠があります。
また、メッシュクロスの素材、メッシュ数、印刷用途に応じてメッシュクロスの選定を行います。
01紗張り
紗張りは、枠にメッシュクロスを張る作業です。紗張機を用いて行います。
まず、紗張機に枠を置き、メッシュクロスをクランプがつかめる大きさに切り取り、クランプに紗をかませ、テンションをかけます。設定テンションになったら数分間放置し、接着剤を塗って枠に接着させます。接着剤が完全に乾いたら切り離して完了です。
01版の洗浄
版に付着しているゴミ、ホコリ、油脂分等を取り除くため、専用の洗剤、版洗浄機を用いて洗浄を行ないます。この洗浄を行わないと、次の工程である感光性乳剤の密着性が悪くなります。
01乳剤のコーティング
紗に乳剤をコーティングする工程です
乳剤のコーティングには、直接法と間接法があります。直接法はバケットを用いて、液状の感光性樹脂を塗布する方法です。間接法は、平面性の優れた支持フィルム上に緩効性を持つ乳剤膜を形成されたものを版に貼り付け、支持フィルムを剥がすことにより膜を形成する方法です。
ここでは、直接法について説明します。
感光性乳剤コーター、もしくは手でコーティングします。
枠の大きさにあわせてバケットを決め、乳剤を投入します。最初に裏側(印刷面と反対側)に薄く乳剤をコーティングし、紗のオープニングを塞ぎ、次に目標の膜厚までコーティング→乾燥を繰り返します。乳剤をコーティングした後は厚みを測定し、十分乾燥させます。
01露光・現像
乳剤をコーティングした版にポジフィルムを貼り付け、露光します。露光量は乳剤厚とオープニングを充填している感光乳剤の性能で決まります。露光不足は、水現像時に乳剤が流れて画線にギザが出やすくなり、逆に、露光オーバーは、乳剤が紗の糸に多く付着しすぎるため、細線が潰れたり、ライン間の幅が狭くなったりします。露光後は、水で現像、乾燥させます。
01検査・ピンホール対策
最後にライトテーブル上でピンホールの有無を検査し、ピンホールは感光剤で補修します。落版、再版を行わない精密印刷の場合、接着剤、塗料、インキで代用することも可能です。